高齢者の社会保障にかかる費用-介護予防事業の歳出削減-

年金などの社会保障 介護

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日本は今、超高齢化社会に突入しました。社会保障費は毎年増加中で、現在75兆円を超えてしまいました。そんな時代になったので、いろんな手段を使って歳出削減を図っていく必要があるのですが、どうやら介護予防事業でも社会保障費の削減が図れそう。今回はそんな国のお金のお話です。

 

分析結果:介護予防事業での歳出削減

2018年4月、内閣から「介護予防事業への参加者数が現在の10倍に増加すると、国全体で270億円の歳出削減効果が見込まれる」という分析結果が公開されました。

また、過去7年分(2009年度から2015年度)の介護保険者別データから、介護予防事業の拡大で要介護2以下の認定率を押し下げることができると明らかとなっているので、内閣はその分析をもとに介護予防事業の普及を促しているようです。

参考:要介護(要支援)認定率の地域差要因 に関する分析

 

高齢者の社会保障にかかる費用の割合

そもそものところで、高齢者の社会保障(年金や医療・介護関連費など)ってどれくらいのお金を使っているか知っていましたか?

身体を壊してしまい、いろんな保障を受けていていつも「申し訳ない」といったことを言っている高齢者の方がたくさんいる一方で、

「自分らの世代が交通インフラを整備したし、税金も山ほど払った!なのに社会のお荷物的な扱いを受けるいわれはない」
「自分は何もサービスを使ってないし、健康そのもの。自分の周りにはそんな人が多いのに、ほんとに高齢者ってお金使ってるの?」

といった意見もあります。
気になったので調べてみたところ…

社会保障費用のうちわけは高齢者関係が約70%を占めていました。当たり前ですが、やはりそれなりの額が使われていますね。

社会保障給付費のうち、高齢者関係給付費(国立社会保障・人口問題研究所の定義において、年金保険給付費、高齢者医療給付費、老人福祉サービス給付費及び高年齢雇用継続給付費を合わせた額)についてみると、平成26(2014)年度は76兆1,383億円となり、前年度の75兆6,422億円から4,961億円増加した。一方、社会保障給付費に占める割合は67.9%で、前年度から0.4ポイント減少となっている。

内閣HPより

この社会保障費用関係では、最先端医療や薬がちょっと気になっているのですが、そこはまたの機会に書いていきます。

とりあえず今回の内閣が出した分析結果で270億円の削減が得られるとありましたが…270億円…
76兆1,383億円の中の…270億円です…

もう少しインパクトのあることをする必要性も感じられます…

 

社会保障費の削減と介護予防の活動について

社会保障費の削減に繋がることはデータとして上がっているので、「やるべきことである」ということは変わりありません。それに、高齢者が健康になることで

  • 寝たきりみたいなネガティブな老後イメージの改善
  • 若者が健康を意識する社会(元気な高齢者を見て、それを見本にする形)
  • 高齢者が社会のお荷物という感覚がない、健全な社会の実現

などなど、削減効果意外にも良いメリットがあると感じています。

余談ですが、子供に対する社会保障費は約5%でした…(新しいデータ見つけられずで、もしかしたら今はもっと上がっているかも!?)
予算をどう割り振っていくかは難しいところかと思いますが…
ん〜…

そういえば、RIZAP(ライザップ)グループも介護予防の活動を始めましたね。
事業としては、ライザップ独自のプログラムで高齢者の健康増進を実現し、医療・介護費減につなげた成果報酬を自治体から受け取る形です。そしてかなり良い感じの雰囲気が出ています。

第1弾として長野県伊那市で試験導入された。自社のトレーニングジムで蓄積した10万人分のデータを活用したプログラムをもとに今年1ー3月に週1回、市民46人(平均年齢65歳)に体操や食事の直接指導を実施。同社は15日の決算発表で、プログラムを終了した39人の筋力や柔軟性から推定した「体力年齢」が当初の平均78.7歳から36.9歳若返り、同市から計175万円の報酬を得たことを明らかにした。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-05-17/P742BH6JTSEA01

内閣が想定した介護予防での削減は270億円でしたが、より効果的なものが出てくればもっと削減できるってことでしょうか!?他に社会保障費を削減していく手段があれば…ですね。

今回の記事のテーマは介護予防事業。これを担う人達がどんどん増えていってくれたらなと思います。(また社会保障費関係でも面白い記事が出れば紹介していきます)

あ!!
こういった話題の時に、医療制度の崩壊や財政破綻など、ネガティブになり過ぎないことも大事だと思っています。よく紹介される、「若者が数人で一人の高齢者を支える図」ありますよね?
あれは今までと働き方が変わらない場合です。言い換えたら女性も働いていない状態での想定です。現代では普通に女性も働いているので労働力は二倍。そして定年が伸びているので、働く期間も増えています

もちろん高齢化社会、ハードな状況であることは変わりませんが…冷静に分析しながら今の状況を変える手段を考えていきたいですね。

 

と、いうことで今回の記事は
「 高齢者の社会保障にかかる費用-介護予防事業の歳出削減-」でした!

今回の記事を見ていただいた方には
理学療法士が選ぶ、介護予防にオススメの運動TOP5」もおすすめです。
ぜひ見てあげてください〜〜