リハビリ型デイサービスの罪

滑っている人形 介護

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リハビリ型デイサービスって聞いたことある人は多いと思います。

…リハビリ型って何なんでしょうか!?
これ、実は全然リハビリしてません。運動はしていますが、リハビリではないと考えています。

今回はそんな話です。

 

リハビリ型デイサービスって何?

リハビリ型デイサービスは

シニアフィットネスの要素を取り入れリハビリに特化した新しいスタイルの通所介護(デイサービス)」と言われます。
一般的に、

  1. 送迎
  2. 血圧などのバイタルチェック
  3. 全体での体操など
  4. マシンを使った個別エクササイズ
  5. 体操
  6. 送迎

みたいな形で進んでいきます。だいたい半日型が多く、朝から昼までもしくは昼過ぎから夕方までの時間で施設にて過ごしていただきます。

そもそもデイサービスは、日中自宅で過ごすことが不安な方や、一人の生活で社会との関わりが必要と思われる方などが集まる寄り合い所。そこに

  • リハビリ
  • 料理を行う
  • ゆっくり過ごす

など、施設によっての個性が加わっていくわけですね。

リハビリ型デイサービス、先に誤解のないように言いますが、すごく大切です。
運動を行えるデイサービスなので、その運動を行いたい人には必要不可欠。

それで言いたいのですが、リハビリ型デイサービスでやっていることは『運動』です。
リハビリというのは、もちろん運動も行いますが、筋や関節のストレッチ、歩行や立ち上がりなどの動作練習、道具を使った感覚練習、過ごしやすい環境を作る環境設定、料理を通した身体の改善、呼吸筋を鍛えて息切れの改善、発語の練習などなどたくさんのことを行います。

もう一度言いますが、リハビリ型デイサービスで行なっているのは、運動です。いくつかのエクササイズマシンを並べて、それをこなしていくだけのところがほとんど。これをリハビリと呼ぶことは、良いのでしょうか?

運動型デイサービスや、エクササイズ型、フィットネス型というのが本来だと思います。

 

リハビリ型デイサービスの罪

これはリハビリ型デイサービスだけに限った話ではありませんが、「リハビリ」という言葉が適当に使われていると思います。リハビリは

リハビリテーションの語源はラテン語で、re(再び)+ habilis(適した)、すなわち「再び適した状態になること」 「本来あるべき状態への回復」などの意味を持つ。人が生まれながらにしてもっている人権が、本人の障害と社会制度や慣習・偏見などによって失われた状態から、本来のあるべき姿に回復させるのがリハビリテーションです。
wiki

とあります。リハビリについて記事を書きましたので、こちらも参考にしていただけたらと思います。リハビリって何するの!?意外と知らない健康に超大事なリハビリテーション

そんな“リハビリ”ですが、それに関連したいろんな言葉があります。

  • リハナース
  • リハ栄養
  • リハビリセンター(医療や介護の現場でリハビリをしたことのない人が開くもの)
  • リハビリサービス(最近のIoTなどを使った起業で、リハビリの一部の要素だけを取り出しているもの)

これらの言葉を使っている人で、リハビリというものをきちんと知っている人、本格的に学んだ人は少ないんじゃあないでしょうか?学んだとしても、理解していないもしくは社会の流れでそのまま使っているケースもあると思います。そのせいで「リハビリが出来ること」や、「リハビリの効果」が謝った形で認識されてしまう危険性があります。

例えて言うならなんでしょう…

「パソコンで出来ることはワードとエクセルだけ」みたいな感じですね。本来はもっと出来ることがあるのに、それが誤解されて伝わってしまうんです。わかりやすいのですが、医療や介護の現場ではまずいです。

どういうことかと言うと、ケアマネさんが誤解をしてしまうケース。実はケアマネさん、リハビリが何をするのかきちんと把握出来ていない人って結構います。特に作業療法や言語療法に関しては驚くほど理解がない場合もあります。
リハビリ型デイサービスで行うことは、理学療法に対してはある程度リンクする面があるのでまだましですが、作業療法や言語療法の要素はほとんどありません。

どんなケアマネさんも、リハビリ型デイサービスという存在は知っていて利用しているわけです。これによるケアマネさんのリハビリに対する間違ったイメージの定着は、出来るだけ早く是正していく必要があると考えています。

もちろん普通の人も、リハビリに関して勘違いをしていく状況になるので良くないですね。

リハビリ型デイサービス、フランチャイズ大手の罪

僕が若いころ、リハビリ型デイサービスの運営に興味を持ちオーナー向けの勉強会に行ったことがありました。

そこで例示されてたのは、そのリハビリ型デイサービスに通った人の歩行能力のビフォーアフター。
「そこでリハビリを行えば、こんなに改善しますよ!」的なやつです。

それを見て、たしかに劇的な変化がありました。…が、あまりにもひどい。医療とリハビリの知識がなければ、それを信じてしまったと思います。

なにがひどかったかと言うと、パーキンソン病の方のビフォーアフターを例示していた点。
普通に考えてありえないレベルでの歩行改善を例にしていたのですが、明らかにon off 現象のoffがビフォー、onがアフターです。(証拠はありませんが…)

on off現象
パーキンソン病の方では薬がものすごく効く時間帯と、効かない時間帯が生じてくるケースがあります。薬が効いている状態はon状態と表現され、薬が効いているので身体の動きはすごくよくなります。逆に、薬が効いていない状態はoff。薬が効いていないので、すくみ足やバランスの低下など、on時に比べるとかなり身体能力に差がでます。

その歩行のビフォーアフターを見て、参加者の方は歓声をあげていました。
「こんなに変わるんですか!!!!」
…と。

フランチャイズなので、オーナーが増えればいいんでしょうね。オーナーになった方は、社会貢献とビジネスを両立出来ると思ってお金を払うわけですが、実際運営してみるとイメージしたほどのリハビリ効果は得られません。

これによってリハビリとはそんなものかと勘違いしてしまうわけです。

過大な評価は、幻滅に繋がるんです。

今回のフランチャイズはかなり嫌なケースですが、もちろん、良い社会、健康的な社会を作るためにリハビリ型デイサービスを作る人がほとんどです。

再度言いますが、リハビリ型デイサービスでは運動を行います。
そしてこの運動をするデイサービスというのは絶対必要だと思います。言葉だけ…リハビリというものが何なのか、皆さんに知っていただけたら幸いです。

 

 

と、いうことで今回の記事は
「 リハビリ型デイサービスの罪」でした!

今回の記事を見ていただいた方には
【読書レビュー】社会は変えられる-世界が憧れる日本へ-という本を読みました。」もおすすめです。
オススメの記事というよりオススメ本という感じですが、BOZUはかなり勉強になりました!!
ぜひ見てあげてください〜〜