立つときに「足が滑る」ってどんな状態?立ち上がりのコツは?

足が滑って立てない女性 介護

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臨床で患者さんからたまに聞く、「足が滑って立てない」というフレーズ。
これ、本当に滑っている例もありますが、家族さんからすると「いやいや、全然滑ってない!」と思うケースが実は結構多い。

見た感じさほど滑っていないのに、本人は「足が滑る」と言いながら四苦八苦している人は意外にも多いんです。今回はその「立つときに足が滑る状況」について書いていきますね。

 

立つ時に足が滑るとは!?

高齢者がこの言葉を言うのに対して理解できないご家族さんもまぁまぁいます。
「足が滑るわけないじゃん」と。

まずはここを掘り下げていきますね。

足が滑るという表現を使っていますが、実はこの状況は踏ん張りがきいてないことが多いんです。
それも、ただ踏ん張りが効いてないのではなくて、足には力が入っているんです。その力の方向が斜め前に向かっている。だから力が下方向に加わらず、よって足が前に出て滑ってしまうわけです。

 

足が滑る時の対策は?

環境

まず一番取り組みやすいのが、足元に滑り止めシートを置くこと。シンプルにこれだけで結構変わります。
本当にツルツルと滑っているケースはもちろん、足の力の方向がズレていても、グリップ力でその力を逃さないようにしてくれるんですね。

ちなみに、立つ時に「滑っていなくても」変わります。不安感から立ちにくい状態になっているケースもあり、「滑り止めがあるから安心だ」と頭の中を変えてもらうだけで、立ち上がりが安定するようになったりするんですね。

足の感覚を鍛えるリハビリ

これも大事。足が地面を踏みしめる感覚がない、もしくは鈍いと、立とうとしても力が入りません。
力が入ったとしても、足の裏の感覚が鈍いからどの方向に力を入れていいかがわからなくなってしまいます。立つ回数が極端に減っていたり、なんらかの病気で足裏の感覚がにぶっていると、この傾向になるんです。

この改善のためには、

  • 座ったまま、しっかり地面を踏む練習
  • 足裏を床にこすりつける練習(足の裏でカーペットをスリスリとかでOK)
  • 足の指のグーパー
  • お尻を浮かして足に荷重をかける練習(立つ直前の動きの反復)
  • 前方リーチ(腕を出来るだけ前に出す)しながら足に体重をかけていく
  • 認知運動療法(足の感覚練習みたいな感じです)

など。これらをしながら足の荷重感覚を高めていきます。
足の指のグーパーはわかると思いますが、自分でやる場合はなんでも良いのでとにかく足・足裏に刺激を加えてあげましょう。

加えて、もし理学療法士などのリハビリスタッフがいるなら、カラダの動きを介助してもらった上での立ち上がり練習もありです。
立つ時には骨盤の前傾や重心の前方移動、力を入れるタイミングの学習などが必要となってくるのですが、リハビリスタッフの介助下での練習は良いアプローチになります。

 

その他の立てない理由

余談ですが、立ち上がりが出来ない理由として他にも

  • 下肢・体幹の筋力不足
  • 足首の硬さ
  • 重心の前方移動が困難
  • 骨盤の動き、脊柱の分節的な可動性が悪い
  • 恐怖心

などなど、色々あります。
一度立てなくなってしまうと、身体の活動量は大きく減っていってしまいます。
そこから筋力が弱り、身体も硬くなり…
と悪循環に入るので、「立つ」ということは本当に大事なアクションになります。

身体の機能はしっかりとキープしていきたいですね。

 

 


と、いうことで今回の記事は
「立つときに「足が滑る」ってどんな状態?立ち上がりのコツは? 」でした!
コメント、違う視点からの意見、質問など大歓迎です。お気軽にどうぞ。

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