患者さん・ケアマネさんに必ず知って欲しい訪問リハビリのこと-退院早期のリハビリ-

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訪問リハビリは出来るだけ早く始めることが大切です。
しかも最近は、医療費の問題から「早期退院」という方針が決まりました。つまり、長い期間入院することが難しくなったのです。そんな時代なので、訪問リハビリの重要性がどんどん高まってきているのですが…
その訪問リハビリに対する理解が少ないなと感じるケースが多々あります

なので今回は訪問リハビリについて記事にしました。

 

今回の記事と同時に読んで欲しいものがあったのでこちらにも注目ください。
訪問リハビリの効果をデータで語る-介護度改善の唯一の方法-

 

退院後は早期のリハビリが大事

前にあった出来事なんですが、少し状態の悪い患者さんが、退院と同時に訪問看護と訪問リハビリを行う流れで担当者会議をしたことがありました。

その際、本来なら退院後早期からリハビリが必要なのですが…
ケアマネさんの抵抗によって介入出来なくなりました。

ケアマネさんの言い分は
まだ状態が安定していないのにリハビリをしたらダメでしょ?まずは看護だけ入って、その後からリハビリやりましょう
…と。

これは、残念ながら間違っています。その場で食い下がったものの、ケアマネさんの頭の中は「まず訪問看護を行う」で固まっています。(患者さんはどうすればいいかわからないので、会議の流れに委ねています。)

退院後の早期リハビリが大事なのはたくさんデータが出ています。厚生労働省の調査でも、退院後14日以内にリハビリを開始したグループは、14日以上のグループに比べより大きな機能回復がみられています
退院早期の訪問リハビリの効果

参考:
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000167233.pdf

 

この例は機能回復に関してですが、状態の悪い患者さんに対してもリハビリが出来ることはたくさんあります。

  • 呼吸リハビリで呼吸機能の改善
  • 四肢の筋肉のリラクゼーションで日々の倦怠感の軽減
  • 関節可動域の維持
  • 首の筋肉のリラクゼーションや、胸の部分の動きを出すことでの呼吸機能の改善
  • 寝たきり予防

などなど。そもそも集中治療室で生死が不安定な方にリハビリを行うことだってあるのに、「状態の安定を待つ」必要はありません。(医師からリハビリ禁止の指示があれば別)

ケアマネという仕事はコーディネーターなわけで、こういった間違った知識で考えているとすごく問題です。
加えて、ケアマネさんの考えかガチガチな場合、実はぼくたち訪問スタッフ側の意見は通りにくい。

患者さんを紹介してくれるのがケアマネさんなので、こちらからはあんまり強く言えない現実があるんです。それで文句を言われると患者さんの紹介が貰えなくなる。つまり事業として運営面で大きなマイナスになる。(加えて、強く言ったとしても話にならないケースが多すぎます。データを示しても、経験で大丈夫と伝えても、ケアマネさんの感覚で拒否をされてしまうのです)

ここをなんとか話をしながら、最低限必要な部分だけは確保しますが…この上下関係ではまともな連携がとりにくいんですよね。

もちろんわかってくださるケアマネさんがほとんどです。一部の例として出していますが、患者さん側が「早期のリハビリって大事ですよね」と理解していれば、ケアマネさんの抵抗にあっても早期リハビリの流れで進めることができます。

  • ケアマネさんに伝えたいこと:医療スタッフの意見をきちんと聞いて欲しい
  • 患者さんとそのご家族さんに伝えたいこと:ケアマネさんの質は良し悪しがかなり大きいということを理解しておいて欲しい

 

ケアマネさんの良し悪しについては実は結構問題になっていて….なのでケアマネさんの選び方について記事にしています。もしよければご覧ください。ケアマネの選び方-訪問の理学療法士が考える方法-

 

リハビリで出来ること

そもそも、リハビリがどんなことをするのかきちんと理解している人ってあまりいないように感じています。

理学療法士

  • 全身の運動(体力向上)
  • 筋力強化
  • ストレッチ
  • 歩行能力の改善
  • バランス能力の改善(転倒予防)

などに加えて、状態が悪い方や身体面以外のことも可能です。

  • 呼吸リハビリ(息苦しさの改善など)
  • 心臓リハビリ(心臓が悪い人のためのリハビリ)
  • 疼痛緩和
  • 関節可動域の維持や筋力の維持
  • 動作能力の維持
  • リスク管理をした上での最適な運動指導
  • 家で快適に過ごすための環境設定
  • 杖や歩行器などの使い方の指導

などなど。出来ることはたくさんあるので、それを知っておくことが大切だと思います。

作業療法

今、訪問の現場では理学療法士と同様の働きをする作業療法士が増えています。
本来は、作業療法は作業を通して身体の改善を図ります
料理や書字、家事や整容など、こういったところをトレーニングするわけです。
イメージは肘から先の改善が中心で、必要に応じて全身も診る。
今の現実は、何故が理学療法と混ざっていますが、本来的な意味は知っておいてもらえたらなと思います。

言語療法

この領域に関しては、ケアマネさんでも知らない人が結構多い。
誤嚥してしまう人や、脳卒中などで話すことが難しくなった人など、口周りの専門家は言語聴覚士です。
この誤嚥というところは結構ポイント。言語療法だから話すことがメインだと思ってるケアマネさんが多いですが、実際は食事関係のリハビリを結構行なってくれています。
看護師さんへの依頼か、言語聴覚士への依頼かは一度立ち止まって考えてもらえたら嬉しいなと思います。(ただ訪問の現場には言語聴覚士さんは全く足りていません。ここも大きな問題の一つですね)

リハビリはマッサージではない

ここはケアマネさんというより患者さんに知って欲しいところかと思います。
リハビリはマッサージではありません。
もちろん筋肉の緊張が高くて何かしらの問題があるケースではマッサージをします。

ただそのマッサージはあくまで身体の改善目的で、慰労目的ではありません

運動やマッサージ、ストレッチ、料理などの実用的な練習、発生練習などなどによって、身体の状態の維持と改善を図りながらリハビリを行なっていくわけです。

医療のことはわからなければ聞いて欲しい、相談して欲しい

患者さんはもちろん、ケアマネさんも医療のことは専門外のはずです。
介護やいろんなサービスのことが専門だと思うのですが、まれに「身体の改善に必要なのは○○でしょ?だからそれをお願いします。」みたいな話をされることがあります。

それが正解なら別に良いですが、でも人の身体って千差万別。約10年リハビリを行なってきていますが、それでもわからないことだらけです。それに医療の世界は日進月歩。良いとされている内容が変わることも日常茶飯事です。

なので大事なことは、ケースバイケースでどういった内容のリハビリを行うか当てはめていくこと。
ここをないがしろにはしたくないですね。

他職種連携です。依頼をする側、される側という違いがあるのですが…お互いにしっかり敬意を持って接していきたいですね。

話し合い

 

最後に、いつもケアマネさんにはお世話になっています。サービスのコントロールや、ひっきりなしに鳴る電話、めんどくさい営業の対応などなど…大変なお仕事だと思います。

そんな中優しく、そしてしっかり業務をこなされている方には尊敬と感謝しかありません。いつもありがとうございます。

 

 

と、いうことで今回の記事は
「 患者さん・ケアマネさんに必ず知って欲しい訪問リハビリのこと-退院早期のリハビリ-」でした!

今回の記事を見ていただいた方には
訪問リハビリの効果をデータで語る-介護度改善の唯一の方法-」もおすすめです。
ぜひ見てあげてください〜〜